じっくり読みたいファンタジー小説「煌夜祭(こうやさい)」
今回は多崎礼「煌夜祭(こうやさい)」という本の紹介です。
西洋が舞台のファンタジー。剣は出てきますが魔法は出てきません。
それでも「語り部」「魔物」「島々」などの魅力的なキーワードがよいスパイスとなって、読んでいて続きが気になるのです。
『精霊の守り人』シリーズなどの上橋菜穂子さん作品のが好きな人は『煌夜祭』も楽しめるはず。ちょっとビターな雰囲気のよいファンタジーです。
全1冊+外伝1冊しか出ていません。しかし、独特の雰囲気があって、根強いファンが多い作品です。
今回はじっくり読みたいファンタジー小説『煌夜祭』を紹介します。
語り部たちの物語りで進んでいくストーリー
多崎礼(たさき れい)のファンタジー小説です。
冬至の夜になると語り部たちが集まります。それぞれが持ち寄った物語を話します。
彼らが話すのは「魔物」とそれを取り巻く「18の島」についての物語です。
かならず一定数の魔物が生まれてくる世界。
この世界の人は魔物とどのように関わっていくのでしょうか?
そして、物語はどこにたどり着くのでしょうか。
心地よい複雑さを味わってみよう
読んでいると『アラビアンナイト』を思い出すようなワクワク感が味わえます。
アジアや中東風ではありませんが、いくつかの短い物語が作品を構成しています。
それらは複雑に絡み合っています。
しかし、読み進めていくにつれて少しずつ解き解かれていきます。
それが読んでいて心地よいのです。
ちなみに挿絵はありません(電子書籍版 / kobo)。電車の中でも安心して読むことができます。
登場人物は多い
18の島があり、それぞれに領主や島民がいます。彼らが複雑に入り混ざります。
名前もカタカナなので「あれ?いつ出てきた人だっけ?」となりやすいです。
でも安心してください。
巻頭にこの世界の地図があります。
紙の本で読むとページをサッと戻しやすいかもしれません。
電子書籍でも戻れますが・・・。
外伝も出ています!
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番外編として電子書籍で出ています。
過ぎに読み終わってしまう量ですが、本編の余韻に浸れます。
本編の内容や登場人物を覚えているうちに外伝も読んだ方がよいです。絶対に。
忘れてからでは「この人、誰だっけ?」となりますから・・・。
まとめとして
今回は、多崎礼の「煌夜祭」を紹介しました。
設定と雰囲気が魅力的であっという間に読み終えてしまう作品です。
よかったら読んでみてくださいね。
オススメです。
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