てんぐの絵本
天狗(てんぐ)とは、山伏の格好をしていた、鼻が長かったり鳥の顔だったりする妖怪の仲間です。空を飛ぶこともでき、神通力という不思議な力も持っています。
昔から絵本や児童書では様々な「てんぐ」が描かれてきました。鬼や河童と同じくらいたくさんの本が出版されています。
今回は「てんぐ」が出てくる本の中から、2018年~2023年に販売されたものが中心です。
・対象年齢
・簡単なあらすじ
も紹介します。オススメばかりです!
定番の絵本
昔から読まれてきた「天狗(てんぐ)」の絵本を紹介します。ずいぶん前に出版された本ですが、いまなお 多くの人から愛されているものばかりです。
だるまちゃんとてんぐちゃん
だるまちゃんの友だちのてんぐちゃんは、だるまちゃんのものを何でも欲しがります。一番欲しいものとは何なのでしょうか?
だるまちゃんシリーズは何冊も出ています。「天神ちゃん」「大黒ちゃん」「雷ちゃん」といった様々なキャラクターが出てくるのも魅力のひとつです。
てんぐのくれためんこ
メンコが下手な少年に「風のメンコ」をくれたのは天狗でした。少年は もらったメンコを持って、林へ勝負に出かけます。はたしてキツネたちに勝つことができるのでしょうか?
イラストが すてきで、風の表現やキツネの表情など、引き込まれること間違いなしです。
てんぐだいこ
太鼓を叩くと花が伸びたり縮んだり。そんな不思議な太鼓を手に入れた主人公が、天に昇って雷様の手伝いをする、というはなしです。
だいぶ古い本なので書店にはないかもしれません。図書館に行けば見つかると思います。
オススメ絵本【未就学児からOK】
ここから「新しめの本」を紹介します。
昔話の「怖い」イメージの てんぐ というよりは、キャラクターや設定重視の作品が多くなっています。
カラスてんぐのジェットくん
主人公はカラス天狗の少年です。カラス天狗とは鳥のような「くちばし」を持ったてんぐのことです。ある日、子どもの天狗だけで事件を解決しなければならなくなりました。カラス天狗の少年は無事に帰ってこられるのでしょうか?
じいとてんぐのとりかえっこ
ある日、おじいさんと天狗が入れ替わってしまいました。それに気がついた おばあさんは興味津々です。おじいさんだって飛んだり跳ねたり楽しくって仕方がありません。しかし、飛んだはいいけれど降り方が分かりません。はたして、どうなってしまうのでしょうか?
てんぐ
かつてお寺の和尚さんが悪い天狗を法術で木に変えました。その術を小僧さんが解いてしまったから大変です。
かわいらしい、キャラクター化された妖怪ではなく、本来の、人から恐れられるべき存在としての天狗が描かれています。骨太!
でも安心してください。このシリーズは「読み終わったときにほっと安心できる」ことがポイントなのです。
他には
・かっぱ
・のっぺらぼう
・うみぼうず
などなど。魅力的な作品ばかりのシリーズです。
てんぐのかくれみの
ただの竹筒を遠眼鏡だと言い張る男に だまされた天狗。竹筒と隠れ蓑と交換してしまいます。男がいなくなった後で だまされたことに気づきます。
しかし、悪いことをしても良いことはありません。結局、男に待っていたことは・・・。日本昔話でもお馴染みのストーリーです。
てんぐのそばまんじゅう
天狗に親切にした おばあさんが、お礼に「蕎麦の実」をもらいます。その実で蕎麦まんじゅうをつくってみると・・・。
山形県で募集した創作絵本の受賞作品。少し抜けた感じの素敵な絵柄です。郷土愛溢れた素敵な作品です。
てんぐのてんちゃん とっとこ わんわん
小さい子どもが好きな、繰り返しやオノマトペがたくさん出てくる絵本です。まだ ことばを覚えていない子や覚え始めの子にピッタリ!
★オノマトペについては こちらに詳しく書かれています。オススメ絵本も!
てんぐのてんちゃん ぴよよよーん
「1さいからのオノマトペ」シリーズ第1巻。出版が2016年ですが、参考としてあげておきます。上記と合わせてどうぞ!
ようかいむらのめでたししちごさん
「ようかいむら」シリーズ。今回は、ようかい神社に餓鬼のガッキーがやってきました。神社では七五三が行われています。わがままガッキーは どのような七五三をむかえたのでしょうか?
ようじゅつがっこうの かけくらべ
個性的な妖術を繰り出しながら4人の生徒が競い合います。彼らの駆け引きがとても楽しい!最後は妖術を繰り出しながら競い合う愉快なレースです。 優勝賞品は空飛ぶうちわ。いったい誰が手に入れるのでしょうか?
月刊保育絵本『てんぐやまの かけくらべ』のタイトルを変更した本です。
わんぱくだんの てんぐのすむやま
「てんぐやま」へハイキングにやってきた3人の主人公たち。山の中で不思議な男の子と出会います。彼は自分のことを天狗だと言います。本当に天狗なのでしょうか?彼の目的とはいったい・・・。ハラハラするストーリーです。
オススメの本【小学生からOK】
小学校に上がる前の子には ちょっと難しい本です。児童書やジュニア文庫のように「自力で読んで楽しい」本を紹介します。
こわいがいっぱい おばけのはなし
夏休みに、おじいちゃんの家の近くで木の上にカラス天狗がいました。山に住むカラスてんぐだ。
昔からあるオバケ&妖怪のはなしを現代風にアレンジした作品です。シリーズ化されています。
防災室の日曜日 カラスてんぐととうめい人間
せんねん町の、まんねん小学校の、防災室での出来事。賞味期限が迫った板チョコのために、仲間の防災グッズたちが奮闘する優しい?はなしです。大人気「日曜日」シリーズ!
とべ! 小てんぐ!
修行に励む小天狗と天狗が見える少女のお話し。ある日、地震で津波がくることを知った小天狗、海沿いに住んでいる少女を助けようと奮闘します。道徳の教科書に出てきそうなお話し。
二ノ丸くんが調査中 天狗さまのお弟子とり
「願いをかなえるかわりに、なにかをうばっていく」
都市伝説がテーマの連作短編集。怖さが癖になるシリーズです。その中のひとつが天狗について。天狗の伝承が残っている山で主人公の男の子が謎を追っていきます。
「ぜったいに太らないお菓子」
「脱出ゲームの館」
「天狗さまのお弟子とり」
「泥眼という名のお面」
まとめとして
今回は「天狗」が登場する絵本&児童書を紹介しました。毎年のように出版される天狗の本たち。お気に入りを見つけてみてください。
よかったら参考にしてみてくださいね。