ガンダムの小説を読んでみよう
オススメは「∀(ターンエー)ガンダム」
20周年に、富野由悠季がシリーズの集大成として放った大作!
【あらすじ】
主人公は月の民である少年ロラン。環境適応テストのために地球に降り立った。それからしばらくして、月の軍隊が地球にやってきて地球の軍隊と戦闘を始める。混乱のさなか、偶然∀ガンダムに乗ることになったロラン。∀ガンダムで同胞たちと戦うことになる。戦争や政治、他人の色恋沙汰にまで巻き込まれていく。
時代的には、これまでのガンダムシリーズよりもはるか未来のはなしです。
これまでの戦争は「黒歴史」とされています。
そのうえで「ガンダム」や「戦争」をどのように扱っているか?も見どころのひとつです。
∀(ターンエー)とは
「すべて含めた」という意味として使われる記号が「∀(たーんえー)」です。
学生時代に習ったあれです。
この作品では「すべてを肯定する」という意味が込められています。
今までのすべてのガンダムシリーズを肯定すると。
最終的には「∀ガンダム」に行きつくと。
それを聞いただけでもワクワクします。
ガンダムを知らないんだけど楽しめる?
大丈夫です。
ガンダム用語はあまり出てきません。
例えば、ガンダムシリーズでは共通してロボットのことを「MS(モビルスーツ)」と呼んでいます。しかし、今作品では・・・
・ガンダム ⇒ホワイトドール
・モビルスーツ ⇒ 機械人形
ターンエーガンダムには小説版が2種類ある
・佐藤茂
月に繭 地には果実
代表作に
・『亡国のイージス』
・『終戦のローレライ』
・『戦国自衛隊1549』
などがあります。
SFや戦いの描き方が容赦ないことで有名です。
今作はアニメ版とはなしの内容が異なります。
アニメ版にあったコミカルというか世界名作劇場っぽさがありません。
戦いってこういうことなんだ・・・
改めて感じさせてくれる本です。 設定は細かい。
さらにすごいのが、数年ごとに改定されて出版しています。
・『∀ガンダム』(上・下) ハルキ・ノベルス 2000年
↓
・『月に繭 地には果実』(上・中・下) 幻冬舎文庫 2001年
↓
・『月に繭 地には果実 From Called "∀" Gundam』 幻冬舎 2005年
↓
・『∀ガンダム 月に繭 地には果実』(上・下) 講談社 2007年
角川版 ∀ガンダム
佐藤茂版です。
ポイントは挿絵が漫画家の萩尾望都!
アニメ版の小説化という位置づけです。
が、これも内容が異なります。
牧歌的な雰囲気が好きな人はアニメの方が楽しめると思います。
今作は
『∀ガンダム』角川書店[角川スニーカー文庫]1999~2000年
1巻 「初動」
2巻 「騒乱」
3巻 「百年の恋」
4巻 「火と月」
5巻 「月光蝶」
+
「Episodes」
まとめとして
今回は『∀ガンダム』の小説版を紹介しました。
アニメ版 ⇒ 世界名作劇場みたい
ロボットの動きがカッコいい
福井版 ⇒ しっかりとしたSF
佐藤版 ⇒ その間くらい
それぞれストーリーも雰囲気も異なります。
ガンダムを知らない人でも楽しめます。
月と地球を舞台にしたSF小説を読んでみませんか?
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