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旅の本の代名詞!沢木耕太郎『深夜特急』。一人旅を追体験できる作品

旅の本の代名詞『深夜特急』

 

「ひとり旅に出かけたい」
「旅を味わえる小説が読みたい」

こんな時代だからこそ、こう考えている人も多いはずです。

そこでオススメしたいのが沢木耕太郎の『深夜特急』です。

タイトルは知っているけれど読んだことはない、という人もいるかもしれません。


この本は目的地だけを決めて旅に出かけるはなしです。
人との出会いによって、様々なことに気づいていきます。

実際に旅に出かけなくても、旅で得られる「大切なこと」に気が付くことができる。

そんな本です。

だからこの本は世代を超えて愛されているのです。

今回は『深夜特急』を紹介します。

 

 

深夜特急について

 

作家・沢木耕太郎による小説です。

一人の若者が日本を飛び出して旅をするはなしで、新潮文庫から全6巻が出ています。

 

主人公以外にも様々なバックパッカーたちが登場します。

それぞれが違う視点や信念で旅を続けています。

『深夜特急』は1986年から産経新聞で連載をしていました。

30年以上前の作品ですが古臭さは感じられません。

 

 

この作品の魅力とは

きれいにパッケージされたツアーだけが旅ではない。

そう感じさせてくれる作品です。

主人公のあふれるような情熱と覚悟がひしひしと感じられます。

今の状況を面白がることができるのか?

 

実際にリュック1つで海外へ旅に出かけることはできないかもしれません。

しかし、本書を通して様々な視点や人々の様子を追体験することができます。

これもひとつの旅のかたちなのではないでしょうか。

こんな時代だからこそ、この本をオススメします。

 

旅のルート

日本からロンドンへの旅です。いわゆる「シルクロード」を通っていくルートです。

 

 

深夜特急 1巻(香港・マカオ)

 

成田(日本)~香港~マカオ

主人公が思いたってユーラシア大陸へ旅に出かけます。

目的地は2万キロ以上先のロンドン。

目的地だけを決めていく旅です。

思わぬ長居をすることもあります。旅はどうなっていくのでしょうか?

 

 

深夜特急 2巻(マレー半島・シンガポール)

 

バンコク~マレーシア~シンガポール

主人公はタイへ。

泊る場所も普通のホテルだけとは限りません。

思わぬ出会いが待ち受けていることも。

アジアの真ん中で暮らしていくうちに主人公はあることに気がつきます。

旅はまだまだ始まったばかり。

はたしてどうなっていくのでしょうか?

 

 

深夜特急 3巻(インド・ネパール)

 

カルカッタ~ブッダガヤ~ベナレス

次はインドへ。

ここでも様々な人たちとの出会いが待っています。

日本では味わうことのできない日常。

ここで主人公が感じることとは何なのか?

 

 

深夜特急 4巻(シルクロード)

 

アフガニスタン~テヘラン

西アジアへ。

シルクロードを西へ西へと進んでいきます。

もうすぐ冬が近づいてきます。

この過酷な旅での冬をどのように乗り越えていくのでしょうか?

 

 

深夜特急 5巻(トルコ・ギリシア・地中海)

 

アンカラ~イスタンブール~ギリシャ

今度はトルコへ。

この旅も徐々に終わりへと近づいていきます。

「この旅をどのように終えればよいのか?」

主人公はそんなことを考えるようになってきました。

 

 

深夜特急 6巻(南ヨーロッパ・ロンドン)

 

イタリア~スペイン~ポルトガル~パリ~~ロンドン

最後にヨーロッパにたどり着きます。

どのように旅を終えるのか?

旅で得たものは何だったのか?

終わりを決めるのも自分です。

クライマックスの最終巻です。

 

 

まとめとして

 

わたしが20歳くらいのときに2周りくらい年上の知人からこの本をすすめられました。

そのときはおそらく読まなかったです。

その10年後くらいに読んでみてショックを受けました。

登場する人たちの圧倒的なエネルギーに。

人の多様性というか狂気に。

どんな人も初めは目を輝かせて前に進んでいたことにショックを受けました。

若いときに読むと視点が広がる作品だと思います。

しかし、それ以外の人たちが読んでもいろんな意味で感動するのではないでしょうか?

オススメです。