怖くないホラー小説
怖いのは嫌だけれど、オバケの小説が読みたい。
そんな人にぴったりの作品(シリーズ)があります。
堀川アサコの『幻想シリーズ』です。
ホラーというかミステリーというか。ドタバタ劇?
そんな小説を探している人にピッタリの作品です。
ここでは作品の順番や内容を紹介します。
幻想シリーズとは
堀川アサコさんのホラー?ミステリー?小説です。
都会ではないけれどひどい田舎でもない。そんな街で起こる人と幽霊のはなしです。
成仏するために行かなければならない場所がある。
幽霊がたくさん出てきますが、ちっとも怖くありません。
オススメのポイント
普通、シリーズものは特定の主人公がいて、彼(彼女)が中心となってはなしが進んでいきます。
しかし、この幻想シリーズでは設定が中心となって人や舞台がコロコロ変わっていきます。
「幽霊が成仏するために行く場所」という設定を様々な角度からスポットライトを当てていく。
そんなイメージのシリーズ小説です。
読んだ人によって好きな設定(場所)が違ってくるはずです。
そんなところも魅力なのです。
そしてもう一つのオススメポイントが表紙イラストです。
読む順番は?
作品はナンバリングされていません。
それぞれが独立した作品であるからだと思います。
一応、順番は下記の通りです。
幻想郵便局
↓
幻想映画館
↓
幻想日記店
↓
幻想探偵社
↓
幻想温泉郷
↓
幻想短編集
↓
幻想寝台車
これが出版された順番です。
この順番で読むのがよいかと思いますが、基本的には別作品なのでどれから読んでもOKです。
幻想郵便局
山の上にひっそりと建っている郵便局を舞台に人と幽霊が協力して事件を解決していくミステリーです。
就職浪人中の安倍アズサ。
探し物が得意な彼女が、いろんなものを見つけていきます。
設定だけ聞くとホラーかと思われがちですが、怖くなくてむしろほのぼのとします。
幻想映画館
旧タイトル:幻想電氣館
映画を見ると走馬灯が見える。
幽霊が見れば成仏できるし、生きている人が見たらとある場所が映るだけ。
主人公は女子高生のスミレ。なんでもすぐに受け入れてくれる子です。
前作『幻想郵便局』のキャラクターも何人か登場します!
語り部が「です・ます調」なので、不思議な感じがアップしています。
幻想日記店
旧タイトル:日記堂ファンタジー
日記を売る「日記堂」
主人公は大学生の友哉です。
日記堂の店主・猩子と知り合うことで不思議な話しが進んでいきます。
そこから現実と幻想が入り混じっていきます。
他の作品とはイメージが違います。
この作品が一番好き!という人は結構いるようです。
幻想探偵社
幽霊専門の「たそがれ探偵社」。
幽霊たちの悩みごと?を解決していきます。
主人公は中学生の海彦。
もちろんおなじみのキャラクターたちも登場します。
基本的にドタバタですが、本作は特にテンポがよくて読みやすいです。
しんどい内容になってきても、登場人物たちの明るさ?に救われます。
この作品はシリーズのなかで意外と人気があります。
幻想温泉郷
1 作目の主人公 安倍アズサが帰ってきました。
もちろん登天郵便局のメンバーも登場します。
今度の舞台は温泉です。
入れば今までの罪がなかったことになる温泉。
今回もだいぶドタバタします。
幻想短編集
幻想シリーズ初の短編集です。
これまでの作品に出てきた登場人物や舞台も、もちろん出てきます!
今回もみんな元気です。
スピンオフ的なはなしなので、この短編集だけは『幻想郵便局』『幻想映画館』『幻想日記店』『幻想温泉郷』を読んでから手をつけた方が楽しめます。
幻想寝台車
現世に戻るために不思議な特急列車に乗る。
そんなはなしです。
今回の主人公は篠原多聞。
これまでのシリーズよりは静かな感じ。
読む人によって好き嫌いは分かれるかもしれません。
まとめとして
今回は堀川アサコの『幻想シリーズ』を紹介しました。
怖くないホラー。
ドタバタで元気のよい小説を探している人にはオススメです。
出てくるのは基本、幽霊です。
「妖怪ものの方がいい」という方は、行田尚希の『路地裏のあやかしたち』も読んでみてください。